悪い探偵事務所の特徴

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探偵事務所は調査というサービスを売るビジネスです。他の仕事と同じように、サービスは依頼者の要件(依頼内容)を明らかにすることに始まります。要件を満たすのに必要な工程や費用を見積り、料金の折り合いがつけば契約を結び、調査実務に着手します。

一定の調査を経て調査結果が出ると、たとえ要件を100%満たせなかったとしても、事実を調査報告書にまとめ依頼者に提出します。調査報告書は探偵の納品物なのですから、良心的な業者であれば、その質を上げることに全力を傾けるはずです。

ところが、悪い探偵事務所はこの当たり前のビジネスの流れを守らないか、守っているように見せて手を抜いています。彼らは依頼者の満足や良い調査結果が喜びなのではなく、依頼者から少しでも多くの金銭を掠め取ることが目的だからです。以下、悪徳業者に特徴的と思われる言動やふるまいを、ビジネスの流れに沿って見ていきましょう。

依頼開始から契約まで

・身分や所在を明示しない
探偵事務所は公安委員会に届け出て「探偵業届出証明書」の交付を受ける義務があります(探偵業法)。この証明書には依頼者への提示義務があり、もし提示を嫌がる業者がいたら、その時点でアウトです。証明書を持っていても過去に行政処分を受けている可能性もあります。気になる人は事前に公安委員会のホームページで調べられるとよいでしょう。また所在の定かでない事務所も避けるべきです。ホームページのどこにも住所や電話番号が明示されていなければ要注意です。

・無料相談や最初の面談でお金の話ばかりしてくる
依頼者の質問にあいまいな答えしか返さないとか、予算はいくらかなどと懐具合を探ってくるとかしたら要注意です。依頼者に経済的余裕があると見れば、法外な請求をしかねません。

・100%とか絶対とかと実績を誇示する
調査に100%の成功はありません。全力を尽くしても何かのきっかけで対象者に露見してしまう可能性は否めません。良心的な業者はこうした誇大広告は口にしないものです。

・着手金を現金で支払ったのに領収書を書かない
後でトラブルになったとき支払いの事実を証明できなくなってしまいます。
悪い探偵事務所の特徴

調査着手後のやり取り

・途中経過の報告がない
調査が始まれば依頼者としては一刻も早く現況を知りたいところです。頻繁に連絡する必要はありませんが、調査の進捗を一切知らせて来ない業者は問題です。良心的な業者であれば、通常なら24時間経たないうちに、状況によってはリアルタイムで現状を報告してくるものです。

・調査スケジュールが不明瞭
いつ調査をしているのか知らせない業者も疑うべきです。とくにパック制の料金システムの場合などは、高額な着手金を既に得ているので、依頼者の心配をよそに日程はすべて業者の都合ということになりかねませんので注意が必要です。

・連絡がスムーズに取れない
別件で忙しいとか、いま不在だとか問い合わせのたびに言う業者も考えものです。たとえそれが本当だとしても、24時間以内に連絡が取れないようであればビジネスマンとして失格です。

・報告はあっても口頭ベース
業者から報告は来るものの、口頭やメールの文章のみで証拠となる写真などを添付してこない場合、依頼者側では本当に調査が行われたのか判断できません。証拠を示せないのはまったく、あるいはきちんと調査を行っていないからだと考えてよいでしょう。

調査終了後の調査報告

・調査報告に明確な証拠資料が添付されていない
探偵調査は、それが成功したか否かに関わりなく、調査の実施日時や場所、状況などを証拠となる写真や音声記録付きで記した調査報告書の提出をもって完結します。提出された証拠写真や音声が裁判の有力な証拠資料となる場合もあります。もし報告書に依頼者の不審を招く部分があれば、多くの場合、その業者はまともに調査を行っていません。

・調査報告書の記載内容がずさん
事実を記している報告書にはおのずと説得力があります。そうでない報告書は調査の実態をごまかしていると考えてかまいません。

以上、悪い探偵事務所に特徴的な行動・言動を挙げてみました。この他にも、依頼者に借金を勧める、同業者を悪く言う、調査期間を引き延ばそうとする、調査で得た個人情報を外部に流すなど、危険なサインはたくさん転がっています。

被害やトラブルを未然に防ぐには、依頼者の毅然とした態度が重要です。相談から契約前までの時間で「変だな」「あやしい」と思うのであれば、その直観を信じましょう。結局最後に頼れるのは自分の判断ですから、焦らず、冷静に納得のいく事務所を見つけるようにしてください。

いかがでしたか?こちらのページでは今まで書いた、探偵事務所を全てまとめています。他に必要な情報もありますので、ご覧ください。